日蓮宗

日蓮宗の歴史と特徴

日蓮宗(にちれんしゅう)は、日本の仏教の一派で、13世紀の日本の僧侶である日蓮(にちれん)によって創始されました。

日蓮は仏教の教えを深く学び、法華経(ほっけきょう)を最も重要な経典として説き、これを広めるために活動しました。

彼の教えの中で特に強調されたのは、「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」という法華経の題目を唱えることが、最も重要な修行法であり、仏教徒の生活の中心であるとされています。

日蓮宗の教えと宗派

総本山は、身延山久遠寺(みのぶさん くおんじ)です。
身延山久遠寺は、静岡県南部の身延山に位置しており、日蓮宗の中心的な寺院として重要な役割を果たしています。
この寺は、日蓮大聖人が亡くなった場所に建立され、日蓮宗の信仰の中心となる寺院のひとつです。

日蓮宗が多い地域

関東地方を中心に多くの信者がいます。
日蓮宗の寺院は東京都や神奈川県、千葉県などの首都圏地域に多く見られ、また静岡県や福岡県にも信者が多いと言われています。
特に東京都の池上本門寺は日蓮宗の大本山として有名です。

日蓮宗の作法

お焼香

焼香の作法は、

  • 焼香台の前に進み、遺族や僧侶に一礼する
  • 数珠を左手にかけ、右手の親指と人差し指で焼香盆のお香をひとつまみ取り、火種に振りかける
  • 3回行うのが日蓮宗の導師の正式な作法とされています
    一般参列者の場合は概ね1~3回です
  • 再び合掌一礼し、席へ戻ります

数珠

数珠は仏様の名前を念じるための道具で、108個の珠がつながれていることが一般的です。
この珠を一つ一つ繰りながら、「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」という題目を唱えます。
数珠を使うことで、心を落ち着け、精神を集中させることができるとされています。

戒名

戒名はその人の生前の行い、信仰心、功績などを考慮して授けられるもので、仏道に生きる者として新たに生まれ変わることを意味します。
日蓮宗の戒名は「法号(ほうごう)」と呼ばれ、「院号」「道号」「日号(法号)」「位号」の順で構成されています。